東京から24時間もかかるという小笠原にダイビングに2026年は行きたいなと思っていて､どんなダイビングなのかなと気になって、調べてみた。毎日奇跡が起きる海、ボニンブルー、東洋のガラパゴスということで、俄然楽しみになってきた。おがさわら丸で24時間かかるからこその海があるんだろうな。

音声概要 ▶ 小笠原ボニンブルーとユウゼン玉の巡礼.mp3

音声解説を聞いてから読むと、理解しやすいです。

小笠原ダイビングの魅力の要約

1. 唯一無二の深い青「ボニンブルー」

小笠原の海は、他のリゾート地のようなエメラルドグリーンではなく、「ボニンブルー」と呼ばれる深く濃い藍色が特徴です。

• 圧倒的な透明度： 年間を通して30m、ベストシーズンには50mを超えることもあり、まるで空を飛んでいるような浮遊感を味わえます。
• 神秘的な光： 複雑な地形と深い海が作り出す青のグラデーションは、ダイバーを惹きつけて止みません。

2. 迫力満点の「大型海洋生物」との遭遇

「東洋のガラパゴス」の名にふさわしく、野生の大型生物との距離が極めて近いのが魅力です。

• シロワニ（サメ）： 恐ろしい外見に反しておとなしいシロワニと、沈船や洞窟で至近距離で見つめ合うことができます（冬〜春がピーク）。
• ザトウクジラ： 冬場は水中に入るとクジラの歌声（ホエールソング）が体に響き渡るという、小笠原ならではの体験ができます。
• 野生のイルカ： ドルフィンスイムの聖地でもあり、ダイビング中や移動中に高い確率でイルカと遭遇し、一緒に泳ぐことができます。

3. 固有種「ユウゼン」と魚影の濃さ

小笠原でしか見られない固有種や、圧倒的な数の群れに出会えます。

• ユウゼン： 友禅染のような模様の日本固有種。特に春や秋に見られる、数百匹が球状に集まる「ユウゼン玉」はダイバーの憧れです。
• マグロ・リバー： 1メートルを超えるイソマグロが川のように列をなして泳ぐ姿や、ギンガメアジの巨大な群れ（魚の壁）など、ワイドな視界が楽しめます。

4. 秘境「ケータ列島」への遠征

父島からさらに北へ50km、限られた海況の時しか行けないケータ列島（聟島列島）は、まさに野生の極致です。

• 特に「マグロ穴」というポイントでは、100匹以上のイソマグロがひしめき合う、世界でも類を見ない光景を観察できます。

5. 24時間の船旅が生む「非日常の冒険感」

小笠原へは定期船「おがさわら丸」で24時間かけて向かいます。

• 旅の儀式： 空路がないからこそ味わえる「絶海の孤島へ向かうワクワク感」や、デジタルデトックス、船上から眺める満天の星空が、ダイビング旅行を特別なものにします。
• アフターダイブ： 島寿司やウミガメ料理といった独自の美食、世界遺産の森のトレッキングなど、陸上の魅力も充実しています。

【参考】目的別のベストシーズン

• 大物（クジラ・シロワニ）狙い： 2月〜3月
• 最高の透明度・ケータ遠征狙い： 7月〜10月
• ユウゼン玉狙い： 春・秋

小笠原のダイビングは、単なるレジャーの枠を超え、「人生観を変えるほどの濃密な野生との遭遇」が最大の魅力といえます。

小笠原のダイビングの魅力

紺碧の聖域へ：小笠原諸島・父島への潜水遠征に関する包括的提案書

1. エグゼクティブ・サマリー：なぜ我々は今、小笠原を目指すのか

本報告書は、東京都心から南へ約1,000キロメートル、太平洋の絶海に浮かぶ小笠原諸島（父島）へのダイビング遠征を計画・実行するための包括的な提案書である。

小笠原諸島は、大陸と一度も陸続きになったことのない「海洋島」としての地史を持ち、独自の進化を遂げた動植物相から「東洋のガラパゴス」と称されるユネスコ世界自然遺産である。しかし、ダイバーという特別な視点を持つ我々にとって、この島の本質的価値は、単なる希少性や学術的な特異点だけには留まらない。

それは「ボニンブルー（Bonin Blue）」と定義される、他では再現不可能な紺碧の海水と、その深淵において繰り広げられる、大型海洋生物たちとの濃密な遭遇体験にある。シロワニ、ザトウクジラ、マッコウクジラ、イソマグロ、そして固有種ユウゼン。これらの生物が、人間の存在を意に介さないかのような距離感で迫り来る野生のドラマは、世界中の海を巡ったダイバーであっても、魂を揺さぶられる体験となるだろう。

本レポートでは、小笠原の海の生態学的・視覚的魅力から、24時間の航海という特異なロジスティクス、島での美食や陸上探検、そして2025年の最新情報を踏まえた具体的な予算計画に至るまで、遠征に必要な全ての要素を徹底的に分析した。これは単なる観光ガイドではなく、人生を変えるかもしれない「青」への招待状である。

2. 海洋学的・視覚的分析：「ボニンブルー」の正体と魔力

小笠原へのダイビング旅行における最大の目的は、その特殊な水質環境が生み出す色彩体験「ボニンブルー」への没入である。ここでは、その色彩のメカニズムと、ダイバーが水中で受ける感覚的影響について詳述する。

ボニンブルー（Bonin Blue）の定義とメカニズム

「ボニンブルー」とは、小笠原諸島周辺海域で見られる、特有の深く濃い藍色を指す呼称である 1。一般的なリゾート地の海に見られる「エメラルドグリーン」や「ターコイズブルー」といった明るく淡い青色とは一線を画す。

この色彩が生まれる主な要因は以下の通りである：

黒潮の影響と貧栄養性: 小笠原近海は、日本列島の南岸を流れる黒潮の支流や反流の影響を強く受けている。黒潮はプランクトンが極めて少ない「貧栄養」な海水であり、不純物が少ないために透明度が極めて高い。

水深の急激な変化: 海洋島である小笠原は、島のすぐそばから水深が急激に落ち込むドロップオフ地形が多い。海底の白砂による反射光が届かないほどの深さが、光の吸収スペクトルにおける青色成分のみを残し、深く吸い込まれるような紺碧を作り出す。

光の散乱: 不純物が少ない水分子そのものによるレイリー散乱が支配的となり、紫に近い青色が強調される。

ダイバーがエントリーした瞬間、視界を覆うのは「底知れぬ青」である。浅場では太陽光が差し込み明るいブルーとなるが、深度をとるにつれてその青は「インディゴ」へと変化し、深海への恐怖と畏敬、そして抗いがたい魅力を同時に感じさせる色調となる 2。特に午後のダイビング終了間際、傾いた太陽光が海中に差し込む時間帯には、このブルーがより一層色濃く、神秘的な輝きを放つことが多くのダイバーによって報告されている 3。

透明度と浮遊感

小笠原の透明度は、年間を通じて安定して高く、通常で30メートル、条件が良い夏から秋にかけては50メートルを超えることも珍しくない 4。この圧倒的な視程は、水中の距離感を狂わせるほどである。遠くを泳ぐサメや回遊魚が、まるで手を伸ばせば届くかのような錯覚に陥る。また、海底が見えすぎるために、自分が空を飛んでいるかのような強烈な浮遊感を味わうことができる。これは、閉塞感のある濁った海でのダイビングとは対極にある、開放感と自由の体験である。

3. 海洋生物相の徹底解剖：遭遇すべき「小笠原の主役たち」

小笠原の海は、マクロからワイド、そして超大型哺乳類まで、あらゆるスケールの生物が混在する稀有な海域である。ここでは、特にダイバーが目撃すべき主要な生物種について詳細に解説する。

固有種の宝石：ユウゼン（Wrought Iron Butterflyfish）

日本のダイバーにとって、小笠原での遭遇が究極のステータスとなるのが、チョウチョウウオ科の日本固有種「ユウゼン（Chaetodon daedalma）」である。

形態的特徴: 全長は約15cm。一般的なチョウチョウウオのような鮮やかな黄色や白ではなく、全身が金属的な光沢を持つ黒色で覆われ、鱗の縁が白く彩られている。この模様が日本の伝統工芸「友禅染」を彷彿とさせることからその名がついた 1。英名の「Wrought Iron（錬鉄）」もその渋い色合いを表現している。

生態と遭遇: 通常はペアで行動し、岩礁やサンゴをついばむ姿が見られる。性格は比較的警戒心が薄く、ダイバーが静かにアプローチすれば至近距離での観察が可能である。

「ユウゼン玉」の神秘: 最も特筆すべき現象が「ユウゼン玉」である。春や秋の水温変化の時期などに、数百匹単位のユウゼンが密集して球状の群れを形成する。黒い塊となって整然と移動するその姿は、他の海域では絶対に見られない小笠原独自の自然現象であり、これを見るためだけに通うダイバーも多い 1。

畏怖と静寂の捕食者：シロワニ（Sand Tiger Shark）

世界中の海で個体数が減少している中、小笠原諸島は「シロワニ」を確実かつ安全に観察できる世界有数のスポットである。

形態と印象: 体長は2.5メートルから3メートルを超え、太くがっしりした体幹を持つ。最大の特徴は、常に半開きになった口から覗く、鋭く不規則に並んだ針状の歯である。その風貌は「人食い鮫」のイメージそのものであり、水中で初めて遭遇したダイバーは本能的な恐怖を感じる 1。

性格と行動: 獰猛な外見に反して、性格は極めて温厚で臆病である。昼間は岩陰や洞窟、沈船の内部などで静止していることが多く、ダイバーが近づいても襲ってくることはまずない。

ダイビングスタイル: 冬から春（12月～5月頃）にかけて、父島の二見湾内や特定の沈船ポイント（濱江丸など）に繁殖行動のために集結する。ダイバーは、ゆっくりと旋回するシロワニの群れの中に入り込み、手が届きそうな距離でその巨体を観察することができる。呼吸を止め、泡を出さないようにして静止すれば、サメの方から興味を持って近づいてくることもある 3。

巨鯨との共鳴：ザトウクジラ（Humpback Whale）

冬の小笠原は、北の海から繁殖と子育てのために南下してくるザトウクジラたちの聖域となる。

シーズン: 12月下旬から5月上旬。ピークは2月～3月 4。

水中での遭遇: 小笠原ではクジラへの過度な接近やスイムは自主ルールで規制されているが、スクーバダイビング中に偶然遭遇することは稀にある。それ以上に感動的なのが「ホエールソング」である。潜降中、水深数メートルに達すると、オスがメスに求愛するために歌う重低音の歌声が、海全体を震わせるように響き渡る。自分の肺や骨に直接響くその振動は、生命の神秘を物理的に体感させる 2。

水面休息中のショー: ダイビングの休憩時間やポイント移動中には、ブリーチング（ジャンプ）、ペックスラップ（胸びれで水面を叩く）、テールスラップなどの激しいアクションを船上から観察できる。

賢者たちとの遊泳：イルカ（Dolphins）

小笠原は、野生のイルカと泳ぐ「ドルフィンスイム」の発祥の地の一つとも言われ、その遭遇率は極めて高い。

ミナミハンドウイルカ: 比較的人懐っこく、好奇心旺盛。ボートが近づくと船首波に乗って遊ぶ姿が見られる。スノーケリングで一緒に泳ぐことが可能で、目を合わせて回転したり、並走したりする濃密なコミュニケーションがとれる 2。

ハシナガイルカ: 数十頭から百頭以上の大きな群れで行動し、きりもみジャンプ（スピン）を得意とする。彼らは日中休息モードであることが多く、一緒に泳ぐというよりは、水中で群れが通り過ぎるのを静かに観察するスタイルとなる。

ダイビング中のボーナス: ボート移動中にイルカの群れを発見した場合、船長の判断ですぐにスノーケルセットを装着して海に飛び込む「ドルフィンスイム」が始まることが日常茶飯事である。また、スクーバダイビング中にイルカが頭上を通過したり、遊びに来たりするハプニングも小笠原ならではの醍醐味である 3。

圧倒的な回遊魚と魚影

ボニンブルーの海を彩るのは、大物だけではない。

イソマグロ: 1メートルを超える銀色の弾丸のようなイソマグロが、数十匹から百匹単位で列をなして回遊する「マグロ・リバー」は圧巻である。特に「マグロ穴」などのポイントでは、岩のくぼみにホバリングしてクリーニングを受ける姿を至近距離で観察できる 1。

魚群の壁: ギンガメアジ、カッポレ、ウメイロモドキなどの魚群が、潮通しの良いポイント（ドブ磯など）で壁のように群れる。その密度と色彩のコントラストは、広角レンズを持つフォト派ダイバーにとって垂涎の被写体となる 3。

4. エリア別ダイビングポイント詳細分析

小笠原のダイビングエリアは大きく「父島周辺」と「ケータ列島（聟島列島）」に分類される。それぞれの海域には特徴的なポイントが点在し、海況や生物の出現状況によって使い分けられる。

父島周辺エリア：歴史と生態系の交差点

港からボートで10分～30分圏内に多数のポイントがあり、じっくりと生物観察や地形を楽しむのに適している。

ポイント名

特徴と見どころ

レベル

濱江丸（ヒンコウマル）

太平洋戦争中に魚雷攻撃を受けて沈没した輸送船。水深が比較的浅く（～30m）、船体の骨組みが美しく残る。冬場はシロワニの住処となり、歴史遺産とサメのコラボレーションが見られる世界的にも稀有なポイント 1。

初級～

ドブ磯

父島の南側に位置するダイナミックな地形ポイント。巨大な岩盤と水路があり、潮流が速いことが多い。ギンガメアジの群れ、イソマグロ、ホワイトチップシャークなどが狙える。波が岩に砕ける頭下の景観も迫力がある 1。

中級～

鹿浜（シカハマ）

父島の北側に位置し、砂地と珊瑚礁が美しいポイント。透明度が高く、ボニンブルーを堪能できる。マダラエイやカメ、時にはマンタの出現例もある。

初級～

閂（カンヌキ）ロック

潮流が速く、大物遭遇率が高い上級者向けポイント。切り立った岩の間を激流が抜け、その中に魚群が密集する。イソマグロやカッポレの編隊飛行が見られる 3。

上級

ケータ列島（聟島列島）エリア：野性の極致への遠征

父島から北へ約50km、ボートで片道約2時間。海況が安定している日（主に夏～秋）にしか行けない秘境中の秘境である 1。

マグロ穴: ケータ列島を代表するポイント。水深15mほどの岩盤にある穴（オーバーハング）に、数十匹から百匹以上のイソマグロがひしめき合ってホバリングしている。ダイバーは穴の前でその異様な光景をじっくり観察できる。アドレナリンが止まらない体験となる 2。

サメの乱舞: ケータ周辺は魚影が極めて濃く、サメ（ガラパゴスザメやカマストガリザメなど）の出現率も高い。手つかずの自然が残る、まさに「野性」の海である。

遠征の条件: 海況が穏やかであることが絶対条件となるため、行けるかどうかは当日の運次第となる。「行けたらラッキー」という心構えが必要だが、その価値は十分にある。

5. 24時間の「儀式」：おがさわら丸という旅のプロセス

小笠原へのアクセスは、週に約1便の定期船「おがさわら丸」のみである。空港はなく、文明社会から物理的に切り離されるための「24時間の移動」が必要となる。この長い船旅こそが、小笠原への期待を高め、帰路の余韻を深める重要な「儀式」である。

船内ライフと設備（2025年最新事情）

2016年に就航した3代目おがさわら丸は、1万トンを超える大型船であり、揺れ防止のフィンスタビライザーを装備しているため、外洋の荒波でも快適性は高い 6。

客室クラスの戦略的選択:

特2等寝台（プレミアムベッド）: ダイバーに最も推奨されるクラス。カプセルホテルのような上下2段ベッドだが、カーテンで仕切られ、個別のコンセントとライトがある。プライバシーを確保しつつ、コストパフォーマンスに優れる（片道約3万円前後） 7。

2等寝台: 布団ごとの仕切りがあるドミトリー形式。

1等・特等: ホテルライクな個室。予算に余裕がある場合やカップル向け。

通信革命（Starlink）: 従来、おがさわら丸の航海中は圏外となり「デジタルデトックス」が強制されていたが、2025年6月よりStarlinkを活用した船内Wi-Fiサービス（有料）が開始された 7。これにより、航海中でもSNSへの投稿や仕事の連絡が可能となった。ただし、あえてスマホを切り、海を眺めて過ごす贅沢も捨てがたい。

食事: 船内レストラン「Chichijima」では、カレー、パスタ、ハンバーグなどのしっかりした食事が提供される。展望ラウンジ「Hahajima」では、太平洋を眺めながら生ビールや軽食を楽しめる。売店や自販機も充実している 2。

航海のハイライト

東京湾のパノラマ: 午前11時に竹芝を出港。レインボーブリッジの下をくぐり、羽田空港、横浜、そして富士山を遠望しながら東京湾を南下する。都会の喧騒が徐々に遠ざかっていくカタルシスがある 3。

伊豆諸島の島影: 大島、三宅島、八丈島などの島々を通過していく。夕暮れ時の洋上の景色は筆舌に尽くしがたい。

星空観賞: 夜になり陸地の明かりが消えると、デッキからは満天の星空が見える。天の川が海に落ちるような光景は、船旅ならではの特権である。

翌朝の海の色: 目覚めると、海の色が東京湾とは全く異なる「ボニンブルー」に変わっていることに気づく。カツオドリが船と並走し始めると、小笠原はもうすぐそこである。

6. 陸上の冒険と美食：ダイビング以外の楽しみ方

小笠原の魅力は海中だけに留まらない。亜熱帯の森、独自の生態系、そして島民の温かい文化がダイバーを迎える。

絶景トレッキングとエコツアー

ハートロック（千尋岩）: 父島の南端にある断崖絶壁。海から見ると赤い岩肌がハート型に見える。ジャングルを抜けて頂上に立つと、眼下に広がるボニンブルーの海を一望できる。運が良ければ、上から泳ぐウミガメやクジラを見つけることができる 9。

南島（ミナミジマ）: 沈水カルスト地形が作り出す奇跡の景観。白い砂浜の「扇池」と外洋の青がアーチ状の岩で繋がっている。ヒロベソカタマイマイの半化石や、カツオドリの繁殖地が見られる。入島制限があり、認定ガイドの同行が必須 10。

ナイトツアー: 夜の森や海岸を探検する。湿度の高い森で緑色に発光するキノコ「グリーンペペ（ヤコウタケ）」や、日本固有の「オガサワラオオコウモリ」が夜空を舞う姿、そして天然記念物のオカヤドカリが海岸を埋め尽くす様子は、異世界のような体験である 13。

島の美食（アイランド・グルメ）

小笠原の食文化は、八丈島からの移民文化、欧米系定住者の文化、そして豊かな海産物が融合した独自のものである。

料理・食材

詳細・おすすめ店

島寿司

サワラなどの白身魚を醤油漬け（ヅケ）にし、ワサビの代わりにカラシを使って握る。甘めのシャリが特徴。「島寿司」「丸丈」などが有名 16。

ウミガメ料理

小笠原はアオウミガメの捕獲・食用の制限付き許可地域。「カメ刺し」は馬刺しのような食感で臭みはなく美味。「カメ煮」はホルモン煮込み風。「居酒屋まんた」「CHARA」などで提供 3。

島野菜・フルーツ

島オクラ（大きくて柔らかい）、パッションフルーツ、島レモン。島レモンを絞った「水レモン」や「レモンサワー」はダイビング後の乾いた体に染み渡る 17。

サメバーガー

オナガザメなどの白身フライを挟んだバーガー。「ハートロックカフェ」の名物。淡白でフワフワした食感が人気 17。

居酒屋カルチャー

夜の大村地区はダイバーと島民で賑わう。「洋風居酒屋CHARA」はテラス席があり開放的。「南国酒場こも」は島オクラ焼きが絶品。「BAR CREYON」では遅くまでお酒とダーツが楽しめる 18。

7. シーズン別・完全攻略カレンダー

いつ行くべきか？ それは「何を見たいか」によって決まる。

シーズン

海水温・スーツ

主な見どころ

メリット・デメリット

冬～春

(12月-4月)

20-23℃

5mm+フード

ドライスーツ

ザトウクジラ

シロワニ

ユウゼン玉

【メリット】 クジラとサメの二大巨頭に会える最強シーズン。水中でのクジラの歌声。

【デメリット】 水温が低い。北風で海況が荒れやすく、ケータ遠征率は低い。

GW～初夏

(5月-6月)

23-25℃

5mm

繁殖行動

イルカ

【メリット】 水温が上がり始め、魚の活性が高まる。ボニンブルーの色が深まり始める。

【デメリット】 梅雨時期（ただし小笠原は空梅雨も多い）。

真夏～秋

(7月-10月)

26-29℃

3mm-5mm

ボニンブルーの極致

マッコウクジラ

子亀の孵化

大物回遊魚

【メリット】 透明度・水温ともに最高。ケータ列島への遠征確率が高い。真っ青な海を堪能できる。

【デメリット】 台風のリスクがある。人気シーズンのため予約困難。

晩秋

(11月)

24-26℃

5mm

魚影が濃い

透明度維持

【メリット】 比較的空いている。水温もまだ温かい。

【デメリット】 冬型の気圧配置になり始めると海況が変わる。

ダイバーへの提言: 初めてなら、7月～10月のベストシーズンをおすすめする。圧倒的なボニンブルーと遠征ダイビングの興奮は、何物にも代えがたい。しかし、サメやクジラに特化したいなら、迷わず2月～3月を選ぶべきである。

8. 遠征計画と予算：2025年版ロジスティクス

5泊6日（船中2泊、現地3泊）の標準的な旅程における、現実的な予算と計画を提示する。

予算シミュレーション（1名あたり概算）

費目

金額目安

備考

おがさわら丸往復

60,000円 – 80,000円

特2等寝台利用、燃油サーチャージ込。時期（繁忙期・通常期）により変動 19。

宿泊費（3泊）

30,000円 – 45,000円

民宿・ペンション（1泊2食または朝食付）。相場は1泊1万円～1.5万円程度。

ダイビング費用

70,000円 – 90,000円

3日間で6～8ダイブ（2ボート×3日＋オプション）。遠征費別途。

食事・飲み代

25,000円 – 35,000円

昼食、夜の居酒屋、お酒代。

現地交通・アクティビティ

15,000円

レンタルバイク（3日間）、ナイトツアー等。

お土産・雑費

10,000円

島塩、パッションフルーツ、ギョサン（漁業サンダル）など。

合計

約 210,000円 – 275,000円

※「おがまるパック」などの旅行商品を利用すると、船賃と宿代がセットで割安になる場合がある 20。

ダイビングショップの選び方

自分のスタイルに合ったショップ選びが重要である 21。

フィッシュアイ（FISH EYE）: 大物狙い、ガンガン潜る派、ケータ遠征重視。

KAIZIN: ガイドの目が良く、マクロからワイドまで対応。フォト派に人気。

ウラシマン: 少人数制、リラックス派、初心者ケアが手厚い。

エスコート（ESCORT）: 大型船で設備充実（温水シャワー等）、快適性重視。

小笠原ダイビングセンター: 老舗の安心感、大型船「韋駄天」所有。

持ち物チェックリスト（ダイバー特化）

必須: Cカード、ログブック、ダイブコンピュータ。

推奨:

シグナルフロート: 潮流のあるポイントでのドリフトダイビングに備えて。

ボートコート: 冬～春は風が冷たいため必須。夏でも濡れた体には羽織るものがあると良い。

酔い止め: おがさわら丸およびダイビングボート用（アネロンなど強力なもの）。

ギョサン: 現地でも買えるが、滑りにくいサンダルは必須。

現金: 島内ではカードが使えない店もまだあるため、十分な現金を持参すること。

9. 結論：小笠原諸島は「行く」場所ではなく「帰る」場所になる

小笠原への旅は、単なる休暇ではない。それは、自分の内側にある野生本能を呼び覚ますための巡礼である。

24時間の船旅を経てたどり着いたその先には、人間が主役ではない世界が広がっている。自分よりも巨大なサメが悠然と泳ぎ、クジラの歌声が身体を震わせ、見上げれば吸い込まれるような濃紺の宇宙が広がっている。その圧倒的な大自然の前では、日常の些細な悩みなど、波飛沫のように消え去ってしまうだろう。

帰りの船が出港する時、島民やダイビングショップのスタッフたちは、ボートで沖まで追いかけてきて、海に飛び込んで別れを惜しんでくれる。その時、多くのダイバーは涙を流し、そして誓う。「また必ず、ここへ帰ってくる」と。

友よ、準備はいいか。

あの「ボニンブルー」の深淵が、我々を待っている。

Report End

引用文献

小笠原諸島のダイビングが超おすすめ！【絶対後悔しない7つの魅力】, 12月 13, 2025にアクセス、 https://shigenoyuta.com/ogasawaratabi/

新おがさわら丸で行く ボニンブルーの海 小笠原 夢の6日間 – マリンダイビングWeb, 12月 13, 2025にアクセス、 https://marinediving.com/area/ogasawara/simulation/

ボニンブルー小笠原 | PSC Divingへようお越しやす～ – PSCダイビング, 12月 13, 2025にアクセス、 https://divepsc.com/%E3%83%9C%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E5%B0%8F%E7%AC%A0%E5%8E%9F/

小笠原の四季ごとの魅力 – Seasonal Dive Guiding | 小笠原諸島のダイビングサービス, 12月 13, 2025にアクセス、 https://seasonal-ogasawara.com/seasonality/

小笠原ダイビング旅行 – 沖縄ダイビングツアー, 12月 13, 2025にアクセス、 http://www.pdclub.co.jp/ogasawara/index.htm

小笠原ダイビングツアー＜ボニンブルーの海へ！＞ ｜ アリエス 2017.7.18, 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.alies.jp/blog270

おがさわら丸での船旅 | オガロガー, 12月 13, 2025にアクセス、 https://bonin.blue/ogasawara_maru/

絶海の孤島でボニンブルーの海を堪能 世界遺産 小笠原 – マリンダイビングWeb, 12月 13, 2025にアクセス、 https://marinediving.com/area/ogasawara/cazul_1/

森・山のガイド Trekking tour – 小笠原村観光協会, 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.ogasawaramura.com/en/play/activity/land/moriyama/

ハートロック（千尋岩）トレッキングツアー 亜熱帯の森やガジュマルの森をベテランガイドがご案内＜1日／送迎付き／小笠原諸島・父島発＞by ボニンブルーシマ | 伊豆諸島・小笠原諸島の観光&遊び・体験・レジャー専門予約サイト VELTRA(ベルトラ), 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.veltra.com/jp/japan/izu_ogasawara/a/156435

ハートロックツアー！ | 小笠原自然探検隊ＯＮＥ | ゲストハウス 島じかん, 12月 13, 2025にアクセス、 http://ogasawara-one.com/play/heartrock/

世界遺産・小笠原諸島 ハートロックトレッキング6日間 – Yamakara, 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.yamakara.com/course/953/detail

ナイトツアー – 小笠原村観光協会, 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.ogasawaramura.com/play/activity/land/nighttour

ナイトツアー – パパスダイビングスタジオ, 12月 13, 2025にアクセス、 https://papasds.com/activity/nighttour/

ナイトツアー – 小笠原マルベリー, 12月 13, 2025にアクセス、 https://ogasawara-mulberry.net/night-tour/

父島の飲食店のご紹介- 小笠原村観光協会, 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.ogasawaramura.com/en/eat/

小笠原諸島で食べる – 国内旅行のビーウェーブ, 12月 13, 2025にアクセス、 https://bewave.jp/ogasawara/eat/

島在住者の酒カスが紹介！一番詳しい小笠原・父島のおすすめ居酒屋 – リトタビ, 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.ritou.site/gurume/chichijima-izakaya/

2025/12/13 ( 土 / Sat ) 15:00 出港 – おがさわら丸予約, 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.ogasawarakaiun.co.jp/rsys/s0102ticketlist.php

宿泊施設と料金表 – 小笠原海運, 12月 13, 2025にアクセス、 http://www.ogasawarakaiun.co.jp/ogamarupack2410/price.html

小笠原のおすすめのダイビングショップ6選 – リトタビ, 12月 13, 2025にアクセス、 https://www.ritou.site/activity/ogasawaradivingshop/